このお店で一番古い書をください
~実際にあったご購入おもしろエピソード~
眼力さんの書を家に飾っておくと、良いことがあった。仕事で滞っていた契約話が復活した。人生が好転した…。そんな御利益話を聞くことも今では珍しくなくなってきました。そのためか、参拝に来られた方の多くが眼力さんの書を求めていかれるのだそうです。そんな中でちょっと印象に残ったお話がひとつ。
眼力さんの傍に少しでも長くあったものが欲しい
「このお店で一番古い書をください」
あるときそう言って眼力さんのお守役、服部さんのお店に入ってくる男性がいらっしゃいました。
眼力さんのお社がある付近一帯は湿地帯なので、書はあまり長く在庫していると和紙にカビが生えることもあり、服部さんは保管には大変気を遣っておられます。
「えぇ? 古いのはありますが状態があまり良くないので新しくて綺麗な方がよろしいのでは?」
不思議そうにそうたずね返した服部さんに、
「眼力さんの真ん前にあるこのお店で、眼力さんと一緒にいる時間を一番長く過ごした書が欲しいのです。
古くても状態が良くなくても構いません。」
男性はそう答えたそうです。服部さんは男性の言う通り一番古い書を出してきました。そして男性に見せたところ、
「あぁ、これがええんですわ。これください。」
と大そう喜んで買って行かれたのだそうです。
その男性が所望したとおり、男性が買われたのは眼力さんから毎日見下ろせる位置にある最も古い額入りの書でした。言われてみれば確かに長く眼力さんと一緒に居た書は、真新しい新品のものよりも数倍もの価値があるように感じますよね。
眼力さんを訪れる方々のなかには、その男性のように、状態が古くカビが少し生えて完璧な新品ではなくても、むしろ古い眼力さんの書に独特な魅力を感じ、求め帰られる方も珍しくはないのだそうです。
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